「もともと音楽が大好きだったんですけど、特にバンドの生演奏を聞くのが大好きで、ライブハウスのスタッフとして働くようになりました。シールドの８の字巻きもできますよ」

なに！ライブハウス!? ８の字巻き!? ちなみに"シールドの８の字巻き"とは、ギターや、ベースをアンプに繋ぐコードを巻く時に、巻き癖がつかないよう、数字の8を描くように巻くことで、バンドに関わる人間にとって、基本中の基本である。 

んあ？ 矢沢もバンド経験者。ここまで共通点が見つかるとは思いもしなかった。合コンなら、確実にツーショットを決めたいタイミングだ。しかし、そう問屋が卸さない。音楽好きになったわけが「私が子供の頃、お母さんがツイストのことが大好きで、よく聞いていたんですよ。それに影響されて私も音楽が好きになりました」。

なに！ 世良公則＆ツイスト!? しかも、お母さんが……!?   矢沢＝ツイスト世代。年齢差は18歳。娘でもおかしくない……それは今年、後厄を迎えた男にとって、超えることの難しいジェネレーションギャップだった。 その一言で我に返った矢沢は、RQになった直接の切っ掛けを聞いてみた。

「実は去年のGTで、ユンケルのブースで働いてたんですよ。ユンケルを売ったり、ステージのアシスタントをしたりして。その時にユンケルのRQを目の当たりにして、カッコいいなぁ……って憧れるようになりました」

その思いを一途に抱き続け、現在の事務所に所属。1月に行われた東京オートサロンでのステージモデル経験などを経て、今年のデビューに漕ぎ着けたという。思い込んだら猪突猛進なところは、いかにも新潟の女らしい。 

そして、いよいよ初サーキット！ 喜びと同じくらい、戸惑いもあったようだ。「ピットウォークも、スターティンググリッドも、キョロキョロ周りを見回しながら、見よう見まねでやっていました。傘が思ったより重くて、腕がプルプル震えたことが思い出です」。そんなデビュー戦から回を重ねるうち、RQの醍醐味にも気づき始めた。

「RQはチームの成長を間近で見られるのが魅力ですね。最初は完走できなかったんですけど、第7戦で初めて完走できた時は、みんなウルウルして優勝したかのように喜びました。チームと一緒に成長していることが実感できて、とても楽しかったです。今年は途中参戦だったので、来年はぜひ、シーズン通してRQをやりたいです」と、チーム愛も語ってくれた。 

そんな矢代梢のRQ以外の目標は「新潟の地方番組でレギュラーを持つこと！です」。どこまでも郷土愛に満ち溢れたコである。