今夏の「鈴鹿8耐」で、ひとりのRQが視界に飛び込んで来た。彼女との出会いは、ひと夏の思い出なのだろうか……。
「鈴鹿8耐」のピットウォーク。矢沢は目ぼしいRQを探していた。バイクレースの最高峰として名高い「8耐」のRQは、場所柄、名古屋や大阪のコが大半を占める。それだけ、まだ見ぬ逸材に出会える可能性が高いのだが、年一回の開催のため、取りこぼしたら次は無い。そんな緊張感と期待感に後押しされながら、矢沢はピットレーンに降り立った。ところが、あまりの人込みで思うようにRQが確認できない。「ヤバイ、全部は回りきれないかも……」。焦りを感じ始めたその時! ヴィヴィッドな色のコスチュームやバイクの中で、黒いワンピースを纏ったひとりのRQに目を奪われた。
PHOTO/TAKANORI YAZAWA
↑異彩を放つ、黒装束。まるで皆既日食のごとし?
そのコの名は「フロンティアガール」の平田香織。スレンダーボデイと白い肌が印象的だ。「見つけたぞ!」。今大会一番のコであることは間違い無い。早速、取材を申し込もうとしたが、その時!突然の雨に襲われた。雨脚は見る見る勢いを増し、ピットレーンを水が流れるほど。しょうがなく、一旦、車に戻ることにしたが、取りこぼす訳にはいかない。そこで、スタート後の「ギャルオン」に全てを賭けることにした。
「ギャルオン」は、駐車場に設けられた特設ステージで行われる。各チームのRQが順番にステージに立つため、彼女がこの場を訪れることは間違い無い。まるで入り待ちのようにステージ裏で待機していると、遠めに彼女が現れた! 「今だ!」。担当者をつかまえて、撮影する約束をとりつける。「ようやく辿り着いたぜ」ステージ終了後、待望の セッションを始める。気合十分に撮影を始めると、程なく、あることに気づいた。ポージングが、RQやグラビアアイドルのように、自らをアピールするものではなく、服や小物を主役にするファッションモデル風なのだ。これは通常、RQが身につけているスキルでは無い。
PHOTO/TAKANORI YAZAWA
↑手に持つのは、接触するだけでケータイにピロピロリと情報をうつすガジェット。
案の定、彼女は名古屋を中心として活躍するモデルだった。ファッション誌「東海スパイガール」の専属で、更に昨年、愛内里菜や三枝夕夏らが所属する「GIZA studio」から歌手デビューもしていると言うのだ。それはまるで、海辺で何気なくナンパしたら、大財閥のお嬢様だった……、みたいな意外性。バックボーンを知れば知るほど、彼女がRQ界と縁遠く感じられ、出会えた喜びよりも、手が届かない歯がゆさの方が先行した。
夏が通り過ぎようとしている今だからこそ、灼熱の太陽の下で行われた「宴」が懐かしく、鮮明に思い出されるもの。そこで今回は、敢えて「鈴鹿8耐」を思い出してみた。平田香織との出会いは、残念ながらひと夏の出会いで終わりそうだが、最後に叶わないことを承知であえて言いたい。
「平田香織よ、またサーキットに立ってくれ!」
RQジャーナリスト 矢沢隆則
地方発全国区へ! 第2のPERFUME?
※ YAZAWA、すぎゆく夏のメモリーシリーズ、次回も鈴鹿8耐RQの思い出をつづります。
★★★過去記事もあわせてチェック!★★★
注目ルーキー17 黒沢美怜☆観察したい女
注目ルーキー16 柴田なな☆記憶を蘇らせた女
注目ルーキー15 相沢やすか☆意外な女
注目ルーキー14 小泉みゆき☆三列目の女
注目ルーキー13 五十嵐梅☆恋人気分が味わえる女
注目ルーキー12 近藤萌☆思わず守りたくなる女
注目ルーキー11 永井麻央☆物語を紡ぐ女
注目ルーキー10 桃川祐子☆丸裸の女
注目ルーキー09 長谷川ゆりや☆溢れ出る女
注目ルーキー08 今井ひかる☆小麦色の女
注目ルーキー07 真宮あおい☆バブルと寝かせたい女
注目ルーキー06 林 杏菜☆レースクイーンになりたかった女
注目ルーキー05 江田めぐみ☆ブルースを奏でられるようになった女
注目ルーキー04 中村祐子☆目を離したすきに綺麗になった女
注目ルーキー03 佐久間ゆい☆一度じゃ物足りない女
注目ルーキー02 木村亜梨沙☆ショップ店員はRQの即戦力
注目ルーキー01 鈴木咲☆サーキットにカリスマレイヤー降臨!