唐突だが矢沢は「ドS」である。他人が耐えている姿を見ると可笑しくなり、ひいては、その人に興味を持つようになる。例えばテレビのバラエティ。お笑いタレントが下ネタを発した途端、必死に笑いを堪える旬のアイドルや女子アナたち。唇を震わせながら平常を装ったり、下を向いて肩を震わせていたり……。イメージを背負っている娘ほど、その負荷は大きく、ドS目線からはこの上ないご馳走となる。
そのドS目線で気になっているのが長谷川ゆりやだ。彼女が所属する「YOSHIKI×ROCKSTAR GIRLS」は、妥協を許さないビッグネームがエグゼクティブプロデューサーを務めていることもあり、どのチームよりレースクイーンのコンセプトが明確だ。メンバー全員が170センチ以上。コスチュームに目を転じても、ロックテイスト溢れるデザインで、ある種の威圧感さえ覚える。
PHOTO/TAKANORI YAZAWA
↑左から170,170,172とドドーンと林立。一番右が長谷川ゆりや。
ここまでお膳立てが完璧となるとレースクイーンの責任も重大だ。求められている世界観を的確に表現しなければならない。特に多くの人の目に触れることになる取材カメラの前は、最も個々の力量が試される場。もちろん取材するこちら側も、コンセプトを写真に反映させようと、イメージを頭の中で描きながら撮影に挑んだ。
同チームの、菜々緒(上写真中)、なかむらえり(上写真左)と確かな手ごたえを感じながら取材は進行。そして、長谷川ゆりやの番が回って来た。172センチと、メンバー中、最も長身の彼女も、他の2人と同様、クールでカッコイイ表情をビシバシ決めて来る。時にレンズを睨みつけるかのように。そうかと思えば不敵な笑みを浮かべ相手を嘲笑うかのように……。全てが完璧だった。しかし!
PHOTO/TAKANORI YAZAWA
↑芝居してる? 芝居しているの、ゆりやちゃん?
矢沢のドSの嗅覚が、僅かに垣間見られた彼女の内面を見逃さなかった。ポーズを変える一瞬、表情が柔らかくなるのだ。そちらが本来の彼女なら、求められているイメージを演じるにあたり、前向きな負荷が相当掛かっているはず。一生懸命、本来の自分を押し殺している姿は、ドSにとってこの上ないご馳走。レースクイーンの彼女と、本来の彼女との間にどれだけの落差があるのか!? 矢沢の興味はそこに絞られた。
それを見極めたのは撮影終了時。「ハイOK!」と声を掛けた途端、満面の笑顔を浮かべ、その瞬間……彼女が本来持つ、優しさと生真面目さが、堰を切ったように溢れ出したのだった。それは役割をまっとうしたと充実感と開放感に満ち溢れ、とても魅力的だった。
よく人間の魅力はギャップと言うが、彼女の場合はそのギャップが高いプロ意識に通じているように思う。現場を去る際「ありがとうございました」と、誰よりも丁寧に頭を下げた姿が全てを裏付けていた。
RQジャーナリスト 矢沢隆則
長谷川ゆりやのブログ「HOP STEP はせぴー」はこちら
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