時代ごとにトレンドがある。RQが最も脚光を浴びたのは、バブル絶頂期の80年代後半から90年代初頭にかけて。火付け役は岡本夏生だったにせよ、この時代にRQという存在が広く認知された。これは偶然だったのか?必然だったのか?矢沢は後者だったと考える。 おりしもトレンディドラマ全盛期。ダブル浅野に代表される旬の女優たちが、バブル感満載の恋愛劇を繰り広げていた。画面に映し出される主要キャストは、肩パット入りまくりのミニスカスーツにワンレングス。そんな高飛車に見える女を相手役の俳優が高級車に乗せてハイウェイを飛ばす。高い車とイイ女。この二大アイテムが、時の男たちにとって勝ち組の象徴だった。 そんな世間の流行を集約的かつ、突出した形で見せていたのがサーキットだった。何千万もかけてチューンナップされたマシンの傍らに、選び抜かれた美女たちがハイレグ姿で誇らしげに立つ。今の感覚で見ると違和感だらけだが、当時の感覚からすると、クルマの傍らに美女はあってしかるべき存在。極めて必然的だったのである。 その後、ブームの波はいくつかあったものの、時代の流れに伴い、RQの様式美も様がわりして行く。コスチュームもキャラクターも多様化し、バブル期の面影は殆どない。その時代を知っている者として、今のRQの方にむしろ違和感を覚えてしまう矢沢だが、それを吹き飛ばしてくれるコを見つけた。それが真宮あおいだ。 ←斜に構えたポーズが決まる。 PHOTO/TAKANORI YAZAWA 今年、スーパーGT「triple a」の「でちゃうガールズ」としてデビューした彼女は、新人とは思えない高飛車なキャラクター。まるで仇を見るような鋭い眼光でレンズを睨みつけ、クールな表情を見せたかと思えば、ワンレンの髪を思いっきり掻き揚げて挑発的なポーズを取る。 そして撮影が終わるや否や一転、眉間と鼻に皺を寄せ、クシャッと笑って見せる。その笑顔たるや往年の浅野温子を彷彿させるもの。「どこまでバブル感に満ち溢れているんだ・・・」その時代を生きて来たオッサンにとっては、まるでタイムスリップしたかのよう。完全ノックアウト状態である。 この10年、RQは身近なアイドルとして庶民性や、親近感を求められてきた。そんな時代だからこそ、真宮あおいの存在が際立つのだ。古くからのファンにとっては懐かしく、新しいファンにとっては新鮮なRQ。そんな風に注目度を上げていって欲しい。叶うならば、バブルと寝かせてみたい女である。 RQジャーナリスト 矢沢隆則 真宮あおいちゃんのブログ「真宮ぁおいの新☆ダラボリック症候群」はこちら エントリー名が全部「漢字二文字」なのが特徴だ。 ★★★過去記事もあわせてチェック!★★★ 注目ルーキー6 林 杏菜☆レースクイーンになりたかった女 注目ルーキー5 江田めぐみ☆ブルースを奏でられるようになった女 注目ルーキー2 木村亜梨沙☆ショップ店員はRQの即戦力 注目ルーキー1 鈴木咲☆サーキットにカリスマレイヤー降臨!