RQになる前、ほかの職に就いていたコは珍しくない。職種は様々だが、今年「スーパー耐久レース」イメージガール「JUICY」の木村亜梨沙もそのひとり。彼女はかつて渋谷のアパレルショップ店員だった。
PHOTO/TAKANORI YAZAWA
といってもアルバイトではない。次期店長候補と目されるほど、将来が嘱望されていたのだ。しかも、勤めていたのはオシャレな女のコの間で人気のブランド。そこの店員となれば地域のファッションリーダー的存在である。
ところが、そんな羨望の眼差しを注がれる一方で、彼女はひとりで悩み始める。「このままでいいのだろうか・・・?」。母親が美容師だったこともあり、小さい頃からオシャレが大好き。ショップの仕事も夢のひとつだった。しかし、その道で将来が決まりかけている今、もうひとつの夢である芸能界への淡い憧れも捨てきれずにいた。
そんなある日、とあるファッション誌で山崎みどりを見つける。華々しく誌面を飾るその姿は、理屈ぬきで「みどりちゃんみたいになりたい!」と思わせるものだった。吹っ切れた彼女は山崎がかつてカリスマ的な人気RQだったことを知り、将来の布石としてRQを志すことを決意。同事務所の門を叩き、新たな夢への一歩を踏み出した。
最初の大舞台は1月に行われた「東京オートサロン」。世界最大級のカスタムカーイベントは、別名コンパニオンの祭典とも呼ばれており、モデルを派遣する事務所にとっては新人お披露目の大切な場。
そこに送り込まれた彼女は、前職で磨いたスキルを武器に、早くも頭角を現す。ファッション誌を参考にしたポージングと、接客業で馴らしたコミュニケーション。物怖じせずファンサービスする様子は、すでに彼女が即戦力であることを周囲に印象づけた。
その証拠にサーキットデビューがレース・シリーズの看板であるイメージガール。メンバー4人中、唯一の新人であることからも、彼女への期待感が窺い知れる。
矢沢も開幕戦を前後して何度か撮影しているが、とても新人とは思えないテンポでポーズを変えてくる。仕事に対する前向きな姿勢も高感度大。今年一年でどこまでファン層を増やせるのか!? 目が離せない存在である。
by RQジャーナリスト 矢沢隆則
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